渇きを待つ向日葵

消えゆく3月に 眠れないまま明けた朝を煙草で誤魔化して、馬鹿だった私は甘い地獄に居続ける方法を必死で探していた。割れたガラスの破片を適当に集めながら、言い訳の代わりに花を飾る人生で、夜明けに射す光を無垢に信じていた。 全部が過去形。それでも、…

2018年5月6日

透明な石になりたいとしか思えない日もあるし、帰りに絶対コンビニでスイーツ買おうって足取り軽くなる日もあるよ。死にたいなんて思わなくなったけど手首を切りたい気持ちは消えてない、 春がみんなに暖かくてやさしいこととかが気に入らない、夏のずるさは…

生まれ変わりたくない

ㅤむかしから家族そろった夕食のときは必ずニュース番組がついていて、普段は厳しくない母もテレビのチャンネルだけは譲らなかったので、私たちはニュースキャスターの無機質な声だけをbgmに食事をすることを余儀なくされていた。それはまったくゆるやかな…

惑星は呼吸を

惑星は呼吸をしないということをもう随分前から忘れていた気がする。12月。幾年ぶりかに、星が空を滑るのをみた。 死んだ星が願いを叶えるなんて、つくづく笑える。 夢の中で愛するひとを殺した。嬉しくもなく、悲しくもなく、想像よりはるかにやわい喉元の…

混血カクテル

生きるということは、何度も開く傷口をそのたびにやさしくつなぎ合わせることだ。奇跡は時々呪いになる。 呼吸も浅いまま夏と別れ、秋を待たずに冬がきた。色を失くした世界で、君のための歌を、君じゃない誰かのために歌った。冬の空気はやさしいが、寄り添…

承認

いいねの数で明日が決まる時代に身をひそめてる 人との関わりがこわくて、誰と話していてもああこの人は本心を言ってないんだとか この人も自分しか見てないんだとか 他人を見つめるのがこわいから全部他人のせいにしちゃうんだけど本当は 拒否をしているの…

run lan 半狂乱

かわいい子がブスだから死にたいって言うし 脛齧りの美大生が学校辞めたいって言うし 6歳だった自分の我儘を今さら責められるし 小学生のときクラスの子に言われたこと 14歳のとき恋人に言われたこと きのう親に言われたこと、なんとなく忘れられない 頑張っ…

孤独とフラストレーションで孤独を選んだ、鈍痛と鋭痛で鈍痛を選んだ。ぼくは元来そういう人間だ。自分では気になって仕方無いことを他人はさほど気にしていない。さほど愛されていない。さほど悲しくもない。平成28年の日本で、SNS依存から救われる手段はど…

tagete

毎日死にたいって思いながら息して食事して眠ってるし死ねって思いながら笑顔で会話してる ばらばらになった鏡の破片を拾ったら指先から血がだらだら出たけど リストカットの百倍痛かった 最近は、ヨーグルトばかり食べてて体調が良いとか 捨て猫を拾うしあ…

諦念、あるいは

ぜんぶ嘘だった。 あるいは幻だった。 それは自分自身が創りあげたものであり、学校のトイレの個室でひとり泣いていた自分を いつも大事なものを、強く握りすぎて壊してしまう自分を守るための要塞だった。 誰も手を差し伸べてくれなかったから、自分で自分…

15

冷え切ったキャラメルを口の中で融かす。真白い壁を睨みつける。ピアスホールを開けた冬の25時を思い出す。踵がすり減った赤い厚底のパンプスを思い出す。なにもかもがそれだけで、どこにも居場所がなくて、誰からも嫌われて誰もを嫌って、友達がライブ会場…

かなしいうた

九月八日 秋がくるのがうれしい。秋になると突然、今までの長い人生のすべてが無意味だったように思えてくる。得体の知れない幸福感と厭世感の狭間でふわふわする。肌寒くなっていくのにつれて活気を失っていく街が好き。さみしさが映るきみの顔が好き。 秋…

メトロポリタン ジュブナイル 改

どうにもならないときに聴く曲はいつも決まってる。安物のイヤホンで心に蓋をする。十代の自殺 teenage suicides は年間で九月一日が最多らしい。まるで近代文学にありがちの呆気ない結末、結末にしてそこに終着点は無く、届きそうで届かなかった夏への生ぬ…

7分 で melancholy

最近のこと 17日に誕生日を迎えてひとつ歳をとりました。 大好きな女の子から花束をもらったよ はやく大人になりたいと常々おもっている、つまりはまだまだ子供ということです。 一昨年にはできたことが去年できなくなって、去年できたことが今年はできなく…

矛盾と憂鬱なフライデー

平和主義のぼくだが、羨望や嫉妬で狂ってしまいそうな日もある。 ぼくにはないものをすべて、ひとつ残らず持っているあの子がうらやましい 美しさと、無責任さと、それでもいいかって笑えるメンタル 生まれてきて早18年、疑問符だらけの18年間。 許されるな…