渇きを待つ向日葵

消えゆく3月に

 

眠れないまま明けた朝を煙草で誤魔化して、馬鹿だった私は甘い地獄に居続ける方法を必死で探していた。割れたガラスの破片を適当に集めながら、言い訳の代わりに花を飾る人生で、夜明けに射す光を無垢に信じていた。

全部が過去形。それでも、心の皮を一枚づつ剥いでは海に浮かべて、じっと春を待ったあの虚しさのことを、まだ愛してる。

太陽みたいな人のために雨になりたかったただけの長くて短い季節だった。もう、思い出さない。